どんな親も、我が子が集団生活を送りやすい幼稚園に入園させてあげたい気持ちは一緒。
ここでは、子どもを育むためにより特化した取り組みを持つ園をご紹介します。
体験を通して得るものを大切に
「感性」という宝ものを子どもたちに届けたい。
生活のなかで「もの」「こと」に触れる体験を重ね、
命の大切さを感じる。
全国でもめずらしい、国立大学の同窓会が創設した幼稚園として昭和50年に開園。以来、大切にしているのは「体験を通して学ぶ」ということです。子どもは、言葉ではわからなくても、体験するとストンと腑に落ちることがよくあります。そのために行事を多数行っており、その一つが米作りです。種籾の選別から籾まき、田植え、稲刈り、脱穀、籾すりなどを体験し、おにぎりパーティーも実施。加えて、育てた稲わらでしめ飾りも作り、子どもたちに自然の恵みを伝えています。また、特別養護老人ホームへの慰問を通して、命の尊さを感じるとともに、おじいちゃんおばあちゃんに感謝されることで、「自己有用感」も高めています。自分の存在が人を喜ばせることを知った子どもは、自分の命も人の命も粗末に扱うことはないでしょう。
(左)年長さんによる田植え (右)どんぐり探し「秋のぐりとぐら」
「自分のことは自分で」という感覚を
早いうちから身につける。
小学校入学を見据えて、基本的生活習慣の確立はもちろんのこと、「自分のことは自分でする」という習慣は、早くから身につけさせたいものですね。当園では、子どもの主体性を大切にし、自立を促す教育法の一つとして、「モンテッソーリ活動」を行っています。専任講師の指導のもと、自分の好きな教具(日常生活・感覚・言語・算数・文化)を選んで取り組み、自主性を育んでいます。結果として、小学校入学後も困らない「自分のことは自分でする」という感覚が身についているように思います。
(左)「洗濯ごっこ」など、遊びのなかで生活体験 (右)作品展の魔法つかい
ドンブラっこ2017年冬号 より転載